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愛するということ (JUGEMレビュー »)
鈴木 晶, Erich Fromm, エーリッヒ・フロム
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教員ドットコム 教育関連おすすめレビュー


様々な方面で活躍されているメンターの方のお話を紹介していきます。

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学力の新しいルール
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    ■今日のメンター
    ■学力の新しいルール
    ■陰山 英男
    ■文藝春秋刊
    ■著者紹介
    1958年兵庫県生まれ。1980年岡山大学法学部卒業。1989年4月より兵庫県朝来町立山口小学校教諭。着任直後より生活習慣の改善と『読み書き計算』の反復練習を二本の柱として学力向上にとりくむ。2003年1月、「学校裁量権の拡大」の研究校として指定された広島県尾道市立土堂小学校の校長に公募から選ばれ、4月就任。カリキュラム編成から学校づくりにとりくむ。同小では著しい成果をみせている。2006年4月より、京都市北区に開校の立命館小学校副校長兼立命館大学教授に就任。2006年10月、政府の教育再生会議委員に就任。



    【1】 学力と睡眠の関係

    1981年あたりから学力の低下、子どもたちは荒れ始めます。その80年代とは、安いテレビ、レンタルビデオ、それからテレビゲーム、こういうものが、急速に子供たちのなかに普及していったときです。結果、睡眠時間の急速な減少が起きることとなりました。

    では、こうした睡眠不足は学力にどのように影響していくのでしょう。広島県が行っている学力定着度調査の結果では、睡眠時間4時間の子どもが5時間台に増えただけで、平均点が10点以上上がってきます。7、8、9時間ぐらいだとだいたい平均点が70点台で成績が安定してくるのです。

    そして、次は朝型への生活改善です。子どもたちの劇的な向上に成功する要因は、百ますでしょうか、漢字学習でしょうか。それが違うのです。特別な方法があると思っている人は多いですが、それこそがもう錯覚なのです。学力を劇的に向上させるのは、朝型に切り換えることなのです。


    【2】 朝食を食べている子ほど学力は高い

    それからもう一つの問題が食事です。「食あたりに使われる食材の数と、テストの成績との相関関係」を調査した結果、1食に使われる食材の数が4食以下の場合だと成績が悪い。そして、いろんなものをたくさん食べさせると成績が上がっていく。しかも種類と成績は正比例状態だとわかりました。

    食事の中でも朝ご飯は特別重要になります。学力を上げようとしても、朝ご飯を食べていないと、とにかく朝ぼやーっとしてしまいます。文部科学省の調査でも、「必ず食べる」と「たいてい食べる」を比べてただけでも、実に1割近くの平均点の低下を見ることができます。

    もう一つお願いしたいのは、家族団欒を大切にしてほしいということです。音読と同じほど脳が活性化するのは「家族との対話」です。実は、難しいと思われていた頭をよくする方法が、食べて、寝て、家族同士で会話するという人間にとってごくごく当然の営みだったということなのです。


    【3】 個性は、苦しい努力のむこう側にしかない

    「新・学力観」にどこが問題あったのでしょう。もっとも問題だったのは、個性尊重という概念の解釈と運用です。もちろん個性を尊重するのは当然なことです。しかし、能力の低さも個性のうちと理解されたことで、指導が迷走をはじめたのです。

    学校でやっている学習は社会生活を営む上で、最低限にしてもっとも基礎的なものです。やってもいいし、やらなくてもいいというものではありません。大人になれば、働かなくてはなりません。これは憲法に規定された国民の義務です。やりたいことの前に、まずやらなければならないことがある。

    私はよくこんなことを子どもたちに言いました。「笑いながらできるものは誰でもできるものだ。それを個性とはいわない。人がそう簡単にできないことができるから個性なのだ。つまり、個性は、苦しい努力の向こう側にしかない。だから、苦しめ」


    【4】 学力と元気の関係

    実社会では、すべて成功していくことはあり得ません。いろいろな失敗をします。しかしそこから人は学び、立ち上がって次の高い段階をめざします。そうした根性こそもっとも必要なものでしょう。

    「そうは言っても、東大へ行けばどんな不況のときも、就職率もだんぜんいいではないか」と人は言います。しかし、最近、仕事がら東大を出られた方といっしょになる機会があります。接してみて思うのです。東大を出ているからすごいのではありません。すごいから東京に入っておられるのです。

    逆に、東大を出たからといってすべての人がすごいというわけではないということです。いい仕事をしている人に共通しているのは元気です。この学力と元気との関係が理解されたとき、そこから学力低下問題の解決が始まるのです。



    ■選書コメント

    今週のメンターは陰山英男先生です。

    陰山先生のモットーは、「『常識』じゃなくて『目の前の子どもの事実』を信じよう」です。その結果、陰山メソッドと呼ばれる実践が数多く世に生まれることとなりました。同時に、これらの新たな教育手法は、「『常識』じゃないため」に、常に批判の的となってきました。その批判の中でたくましく鍛え上げられ、完成されたのが本書です。

    今まで山口小学校や土堂小学校での経験による成果が中心でした。それに加え、多く実践・追試が行われたことや、睡眠や食事への関心が高まることで様々なデータの追跡研究、蓄積がたまってきたことにより、陰山メソッドの裏づけと、メソッドのさらなる発展をみることができます。

    今ままでの著作が実践編とするなら、こちらは理論編です。加えて、学力の国際比較や、フィンランドの教育、教育改革など教育に関する時事も満載で、オススメの1冊です。

    余談ですが、私はこの本を購入したのはちょうど昨年の今頃の時期の陰山先生の講演会の時で、「一日入魂」とサインしていただき、さらに、写真も一緒にとってもらいました。アップしておきます(笑






    | 陰山英男 | 19:00 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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